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漫画家ひうらさとるの主に映画や本、漫画の感想ブログです

プロは勝って和す2

昨日の話にガラスの仮面の亜弓さまの話を引用してたのですが、私の書き方のせいで(asumiさんごめんなさい…)誤解が生じたようなのでそこだけ削除したわけなのですが、もう一回噛み砕いて書いてみます。

ガラスの仮面の吸血鬼カーミラ編はですね、ざっくり言いますと乙部のりえという策士な女優志望の娘さんがあの手この手で主人公の北島マヤを陥れついに芸能活動、女優生命を絶つまで追い詰めるのですよ。そして自分はマヤの代役として大活躍!そのからくりを知ったマヤのライバル亜弓さんは「卑劣な!」と乙部のりえに反撃するのですが、それがのりえ主演の「カーミラの肖像」という舞台に(あまりの怒りで普段の亜弓さんなら絶対しない映画監督の父のコネを使って)吸血鬼カーミラ役助演で登場、演技で完全に主役のりえを食って実力の差を見せ付け、「どう?このあたくしと対等に戦っていたライバルが北島マヤよ!」とマヤの仇を討つのです。(台詞はわたくしの妄想入ってます…)

これを昨日のゲームに当てはめてみると
乙部のりえが、不安定すぎるジャッジの審判団
乙部のりえがまんまと活躍するが、それがまかり通る今の野球界
亜弓さん初めて父のコネを使う(強引な手)が、普段は藤山寛美みたいな岡田監督が激怒、選手をベンチに戻らせる
のりえに主演が、でもやっぱそれ通らない、試合続行。延長戦。
亜弓さん演技であだ討ちが、中村の決定打ホームラン。
だと思うのです。わたし的に。

本当は野球は審判のジャッジが絶対だし、試合放棄はお金払って来てるお客さんに失礼じゃないかというものです。それが慣習だし、お仕事なんだし、お互い大人なんだし…という状況ってプロ野球界じゃなくってもプロの仕事の世界にはいっぱいあることだと思うんです。でもですね。やっはりどうしても譲れないものってありますよね、やり続けてきた事に誇りがあるのなら。ばかじゃない?と誰に思われてもそういうときは怒るべき。そして最後は実力だけで勝つ。

そういう厳しい修羅場をお互い乗り越えて来た人たちだけに生まれる馴れ合いじゃない友情があります。それがプロは勝って和す。(マヤと亜弓さんもまさにそれです!)
私も同業者の長いつきあいの友達にはヒソカにそういうちょっと同士のような気持ちを持っています(普段は酔っ払ってアホなことしかしゃべらないけど)。私もそう思ってもらえるようにときどき襟を正してがんばりたい。